ただし、機材の自費購入を求められるなど、よくない条件の求人もありますから、しっかりと比較すると良いでしょう。
「探偵になりたい」「興信所に勤めたい」と思ったときに、まず調べるのは求人サイトでしょう。
しかし、興信所の求人情報はこうした求人サイトに掲載されている件数が少なく、なかなか見つからないといったことがしばしばあります。
せっかく求人を見つけても、他に選択肢がなく、「この事務所の条件ってどうなんだろう?」と不安になることもあるでしょう。
探偵業界というのは特殊な世界です。
ゆえに、「探偵学校の卒業資格」や「機材の自費購入」など、他の業界とは異なる条件が付されていることがあります。
それが求人に書かれているときもあれば、求人には書かれておらず、面接で初めて聞かされるというケースも多々あります。
当ページでは、興信所求人の探し方、どのような点に注意すればいいのかなどを、詳しくご紹介していきます。
興信所求人はどこで見つける?
求人サイトや求人アプリ
求人サイトや求人アプリを使って求人情報を探す場合には、「興信所」「探偵」といったキーワードで検索をかけてみるといいでしょう。
最近では、「探偵」というキーワードで求人サイトに登録している企業の方が幾分多いかもしれません。
決まった求人サイトがないときは、検索エンジンで、「興信所(または探偵) 地域名 求人」というキーワードを入れて検索をかけてみてもいいでしょう。
しかし、前述した通り、興信所の求人情報は、他の業種に比べると求人サイトなどへの掲載件数は圧倒的に少ないです。
そこでぜひ確認してほしいのが、各興信所・探偵事務所が持っている、事務所のホームページです。
興信所や探偵事務所のホームページ
ネットで「興信所(または探偵) 地域名」と検索すると、その地域で営業している興信所や探偵事務所のホームページがたくさん出てくると思います。
それらに1つずつアクセスをして、求人情報が掲載されていないかチェックしましょう。
求人情報は、ホームページの最下部や端のほうなど、あまり目立たないところにリンクがある場合が多いです。よく探してみてください。
もし、「浮気調査に興味がある」「人探しをしたい」などやりたい分野が定まっているのであれば、「浮気調査 興信所 地域名」という風に、やりたい分野の単語を足してみるといいでしょう。
その分野の調査を得意としている業者が優先的に表示されるので、希望に近い事務所を探しやすくなります。
求人条件を確認しよう
求人を見つけたら、条件を確認していきます。
やりたい職種かどうかをチェック
興信所や探偵事務所というと、イコール調査員の仕事と思われがちですが、実際には様々な職種があります。
依頼者からの相談を請け負う相談員やカウンセラー、事務員、広報活動を行う営業や企画員など、募集職種も事務所によって異なります。
事務所によっては、調査員が相談員の役割を担っているところもあれば、調査員が事務仕事もするというところもあります。
募集している職種、仕事内容について、いま一度自分の希望と合っているか確認しておきましょう。
応募条件をチェック
興信所・探偵事務所の求人にある応募資格で、大抵必須となっているのは「普通自動車免許」でしょう。
調査員の場合、尾行のために車の免許は必要になります。たまに免許の有無を問わないという業者もありますが、ごく稀だと思ってください。
「普通自動車免許必須」を除くと、「学歴不問」「未経験可」など、応募資格はさほど厳しくない事務所がほとんどです。
ですが、採用の際に優遇される条件がいくつかあります。
- 探偵学校卒業生である
- 自動二輪の免許を持っている
- 年齢が20歳以上である
- 夜間勤務ができる
- パソコンに関する基本的な知識があり、ある程度操作できる
それぞれの条件を見てみましょう。
探偵学校卒業生
まず、「探偵学校卒業生」という条件は、探偵が運営している探偵学校で、調査員に必要な知識と技術を学び、卒業した人を指します。
この探偵学校は、一般的な専門学校や大学といった学校ではなく、職業訓練校に近いものです。
探偵学校を卒業していると即戦力になるため、優遇されることが多いです。自動二輪の免許を持っている
普通自動車免許だけでなく、自動二輪の免許もあると、重宝されることがあります。
特にバイクによる尾行を得意とするような業者では、この条件が必須となっていることもあります。
年齢が20歳以上である、夜間勤務ができる
浮気調査のような場合には、尾行や張り込みが深夜に及ぶこともあります。
そのため、夜間帯に働ける人は優遇されます。
18歳以上であれば、働ける時間帯に制限はありませんが、18歳で高校生というような場合は、校則で夜間勤務を禁止しているところもあるので、成年であるほうが優遇される傾向にあります。
パソコンに関する基本的な知識があり、ある程度操作できる
近年は、興信所や探偵事務所の調査報告書はほぼパソコンで作成されています。
また、事務所によっては、事務の仕事を調査員が兼務することもあるため、最低限のパソコンの知識があれば、採用には有利に働くでしょう。
注意するべき条件・記載のない条件
さて、ここからは「注意するべき条件」「求人に書いていない条件」について解説していきます。
注意するべき条件
求人情報で特に注意が必要なのが、
- 探偵学校(もしくは講座)の受講必須
- 研修あり(費用負担あり)
- 機材購入の必要あり
といった記述がある場合です。
探偵事務所によっては、探偵学校を併設しているケースがあり、調査員志望者はその学校でカリキュラムを修了することが採用条件になっていることがあります。その言葉が「研修」と言い換えられていることもあります。
それ自体には問題はありませんが、その受講にあたって費用がかかることがある場合には注意が必要です。
このような記載がある場合には、「特殊な任務のため」などと謳い文句を付されていることが多いのですが、雇用される側の人が「働くためにお金を支払う必要がある」企業は、あまりオススメできません。
機材購入も、同様です。
もちろん、ご自分から「しっかり勉強してから働きたい」「自分が使いやすい機材を持ち込んで働きたい」というような場合、企業側とご自身の利害が一致しているため、その限りではありません。
ただ、同じように研修が必要であったり、機材を必要とする事務所でも、無料で提供・貸し出ししている事務所も多数あります。
いろいろな事務所の求人を確認してみてください。
記載のない条件
注意するべき条件で挙げた内容について、求人票には書かず、面接で初めて知らされることも多々あります。
また、求人にはその内容自体は書いてあるものの、
- 探偵学校や機材購入にどれだけの費用がかかるのか
- 探偵学校(もしくは講座)を修了すれば、確実に採用されるのか
については触れられていないこともあります。
探偵学校の相場はおおよそ20〜40万円程度、高いところでは60万円以上かかることもあります。
機材もよしあしですが、数万円〜数十万円ほどかかることがあります。
そして、一番タチが悪いのが、修了しても採用されない場合があることです。たとえ探偵学校(もしくは研修)を受諾して面接に臨んだ場合でも、この点はきっちりと確認しておきましょう。
意外と見過ごしがちな「就労時間」「残業時間」
一般的に、興信所や探偵の労働環境は良くはありません。
事務員や相談員などは時間が固定されていることが多いですが、調査員となると、実際の調査は不定期で行われるため、勤務時間が長くなったり、残業になるのは珍しくありません。
そのため、就労時間や残業時間、時間外手当についてはしっかりと確認しておく必要があります。
探偵社の多くは固定残業制度※を導入していますが、それゆえに超過分や夜間手当てが出ないことがあります。求人情報には書かれていないことが多いため、面接の際には尋ねるようにしておきましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか?
興信所や探偵事務所は特殊な業界ゆえに、その「特殊性」を逆手にとり、応募してくる人に不利な条件をつきつける事務所も少なくありません。相手が大手の企業という場合にも、そういうことはありえます。
求人情報をくまなくチェックするのはもちろんのこと、気になったことは面接の際にきちんと確認するようにしましょう。
弊社も求人情報を掲載しております。詳細は下記のページをご参照ください。
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