結婚調査とは、おもに結婚前に婚約者の身辺について調べる調査です。
結婚してから、相手にギャンブル癖があることや暴力的な性格があることなど、相手の問題点が発覚し、「こんな人だとは思わなかった!」と結婚を後悔するケースは少なくありません。
結婚してみて無理だと思ったら離婚すればいい、と考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、離婚したい理由によっては、相手が離婚を拒否した場合はすぐに離婚できないことも多いので、結婚する前にしっかりと婚約相手の人となりを知っておくべきです。
交際している相手が本当に結婚相手としてふさわしいのかを確認するために、主に婚約した当事者やその両親などから、興信所に結婚調査の依頼が来ます。
結婚調査で調べられる事は、主に次のような事です。
- 婚約者の人柄、周囲からの印象
- 婚約者の仕事について
- 婚約者の素行
- 事前に確認した婚約者のプロフィールに嘘は無いか
- 婚約者の交友関係、異性関係、離婚歴
など
中でも、婚約者の交友関係や異性関係、離婚歴に関しては、結婚調査を依頼される方が特に気にされる部分です。
現在の交友関係や異性関係の様子を知ることで、結婚後浮気の心配がないかを判断する材料になるからです。
また、これまで結婚した経験はないと言っていたのに、実は離婚歴があったというような嘘をついていないかも、婚約者として重要なポイントになるのです。
その他にも、婚約者の人柄や周囲からの印象を気にされる方が多いです。
人柄、と一口に言っても様々ですが、暴力癖、浪費癖を持っていないかどうかは、結婚後の幸福な生活のため真っ先に調べておくべきと言えます。
結婚が間近の婚約者には伏せていても、友人の間ではもっぱらの評判だ、というようなことを聞き込みで明らかにできるのです。
さらに、どんな仕事をしているのか、酒癖が悪くないか、喧嘩っ早いところはないか、など、普段は見えない婚約者の素の姿を探ります。
また、結婚相談所や婚活で知り合い結婚をすることになった方からの、お相手のプロフィールについて調べたいという依頼も最近特に増えています。
結婚相談所や婚活で知り合う人の中には、少数ではありますが自分のプロフィールをごまかしている人も存在しているようです。
中にはごまかしというレベルを超え結婚詐欺と言えるような事例もあります。
そのような相手と何も知らないままお付き合いや結婚をしてしまわないように、交際前、または結婚する前にプロフィール調査を望まれる方が増えています。
結婚調査で調査できない内容とは
婚約者の素性の嘘を暴いたり、結婚詐欺に遭わないための対処として行われる結婚調査。 しかし、この結婚調査では、次のような内容の調査は行なうことができません。
- 婚約者の出生地に関する調査
- 婚約者の借金に関する調査
- 婚約者の口座残高などを調べる調査
これらのどれも、結婚調査を依頼する方としては是非とも調べたい情報だと思われるでしょうが、興信所ではこれらの調査依頼は受けることができません。
まず、婚約者の出生地に関する調査ですが、これはいわゆる部落の出身だった場合は婚約を解消する、など出身地を理由にした差別につながる可能性があります。
興信所は、これら出身地に関する差別だけでなく、あらゆる差別につながる調査は行なうことができません。
また、婚約者が現在どれぐらい借り入れを行っているのか、口座にどのぐらい貯金があるのか、信用情報はどうなっているのか、といった内容も、興信所では調査することができない分野となります。
これらの情報を確認するには、金融機関や個人信用情報機関に問い合わせる必要がありますが、そもそも興信所にその権限はなく、各機関に問い合わせをしたところで情報を開示してもらえません。
ただし、婚約者の素行を調べる過程で、婚約者が消費者金融の店舗に出入りするところを目撃するなどして、借金をしている可能性があるということを知り得る場合もあります。
仮にこれらの情報について結婚調査で調べた場合、探偵業法やその他の法令に違反する危険があります。
違法な調査を行った場合、調査を行った興信所だけでなく、調査を依頼した依頼者も責任を問われる可能性がありますので、注意が必要です。
法律に則り安全な結婚調査を!
結婚調査を行なうことで、婚約者の素性や隠していた一面を知ることができます。
その結果、結婚を考え直す必要がある場合もあれば、より安心して結婚への歩みを進めることができる場合もあるでしょう。
結婚前にこっそり相手のことを調べるなんて意地が悪い、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、結婚という重大な決断を前に、相手が本当に結婚相手としてふさわしい人物か、慎重に見極めるのは大切なことです。
ただし、中には踏み込んではいけない領域もあり、下手をすると相手の人権を犯すことに繋がってしまいます。
そうならないために、結婚調査としてやっていい事とやってはいけない事をしっかり理解し、法とモラルを遵守した調査を行なう興信所に依頼するようにしましょう。