興信所の規模が大きければ、それだけ様々なメディアでその存在を見かける機会があります。
電話帳やインターネットの広告、時にはテレビに調査のプロとして出演していることもあります。
規模が大きければ、メディアから声がかかることも多いようですが、だからと言って調査力に直結するものではありません。
個人で興信所を営んでいても優れた調査技術と機材を持ち、調査力の高いところもあります。
逆に、興信所として届出はしてあるものの、実際には調査経験がほとんどなく、機材も人員も素人レベルの、名前だけの興信所も存在します。
興信所の調査力の実態は、企業としての規模だけでは計り知ることはできません。
ただ、大手の興信所の場合、ある程度の特徴として、次のようなメリットとデメリットが考えられます。
大手の興信所のメリット
大手の興信所は、ほとんどの場合経営年数がそれなりに長いはずです。
企業として大手と呼ばれるまでに成長するには、ある程度の時間が必要だからです。
経営年数が長いということは、それだけこなしてきた調査の件数も多いはずですから、大手の興信所なら、調査力が素人レベルという事はまずないでしょう。
テレビなどのメディアで紹介されている所なら、メディアの信用問題にも関わりますから、なおさらです。
また、これまでの調査件数が多いということは、それだけ経験値も高いということ。
これまでの経験から、依頼内容に適したさまざまな調査の提案ができるはずです。
調査経験が豊富であれば、調査中に対象者が予想外の動きをしたとしても、臨機応変に対応することもできます。
大手の興信所のデメリット
一方で、大手の興信所が抱えがちなデメリットもあります。
それは、在籍する調査員の数が多く、調査員一人一人の質にムラが出やすいという点です。
興信所に限らずどんな業界でも言えることですが、組織の規模が大きくなればなるほど、全ての人員を適切に管理・教育するのは難しくなります。
どれだけたくさんの調査員が在籍していたとしても、その全員が高い調査力を身に着けているとは限りません。
むしろ、興信所が調査員の実力を把握しきれておらず、調査力の低い人材を当てられてしまう可能性もあるわけです。
また、この業界全体に言えることですが、興信所の仕事内容は思いの外厳しく、人員の出入りが激しい業界です。
常に多くの調査員を確保しておく必要のある大手興信所では、人員を確保することで精一杯になってしまい、新人の教育までは手が回らないというケースも少なくありません。
そのため、大手の興信所ほど、人材育成・教育にどれだけ注力しているかという点が、重要になってきます。
調査力の高さは、興信所の規模では判断できない
このように、大手の興信所にも調査力に関するメリット・デメリットがあります。
大手の興信所であれば、興信所という企業単位ではある程度の調査力は見込めるでしょうが、調査員一人一人のレベルが均一に高いわけではない、という可能性があるのです。
もちろん、大手の興信所でも、全ての調査員が高い調査力を身につけられるように、徹底した教育を行っているところもあります。
大事なのは、興信所の規模ではなく、調査員の育成や調査機材について、どのような企業方針で運営しているかという点です。
常に調査に対して向上心を持ち、機材にも人材育成にも力を入れている興信所であれば、規模に関係なく調査力はおのずと高くなります。
ですから、興信所は規模だけで選ぶのではなく、企業方針などにもよく注目して選ぶ方ことをおすすめします。
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